今日は唐突に、ファイナルファンタジーでインフルエンザ治療を解説してみました。
敵は蛮神インフルエンザ
おれの名は、ぺけぴー。Pekepy Mandom。
このエオルゼアでは、光の戦士として名の知れた冒険者だ。
おれは今日も世界を救うため、この斧を振り続ける。
そんなある日、おれの元に凶報が飛び込んできた。
最近、イシュガルドに新たな蛮神が出現したらしい。
その蛮神の名は「インフルエンザ」。
俺は単身、かの地に飛んた。
辿り着いたのは極寒の地イシュガルド。
この地に出現したという蛮神インフルエンザをさっそく探し出し、この斧で叩き伏せてくれよう。
そういきりたつ俺の前に、一人の女性が現れた。
「ぺけぴさん、蛮神インフルエンザは強敵でっす。そこで私が編み出した、秘術を授けることにしまっす。この呪文『タミフル』は、インフルエンザとの戦いで、ぺけぴさんの力になってくれること間違いなしでっす!」
タタル・タルに「タミフル」の秘術まで授けられたおれに、もう一分の隙もない。
さっそく蛮神インフルエンザを倒そう。
そういきり立ち興奮するおれの前に、一人の男が現れた。
「ククク・・・冒険者よ。使い古された古臭い秘術、タミフルでインフルエンザが倒せると思うのか。普段はいがみ合う我々だが、今日だけは共同戦線と行こうじゃないか。このアシエンが生み出せし新たな禁術『ゾフルーザ』をお主に授けよう」
アシエン・ナチョパレプスより与えられし秘術「ゾフルーザ」を会得したおれ。
俺は戦士なので、しょうじき、どちらの呪文が良いのかまったくわからないが、いざとなったら俺の斧でインフルエンザを真っ二つにするだけのこと。
俺は安心してインフルエンザを探した。
ゾフルーザ
「グルォオオオオ!!!!」
出やがった・・・!!!奴が、蛮神インフルエンザ!!!
おれは背中の斧を抜くと、やつの懐に飛び込み一撃必殺のおおわざ「蒼天波斬」を食らわせてやろうと思った、そのときだった・・・。
「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」
おれは本当の恐怖というものを始めて知った。
蛮神インフルエンザ、奴はなんと自らを分身させる、「増殖能力」を備えていたのだ。
恐ろしいスピードで分裂し増える奴を前にして、おれは生まれてはじめて敗北を覚悟した。
「諦めるなぺけぴー!!」
「お、お前は盟友イコプ!」
「ぺけぴー、思い出せ・・・お前には、与えられし秘術があるじゃないか!」
「はっ・・・そうだった・・・俺には、あの呪文があった・・・」
おれは思い出した。
「タミフル」、そして「ゾフルーザ」、二つの秘術を会得していたことを。
どちらを使えばいいかわからないが、とりあえず新しく生み出された秘術のほうが強そうなので、おれはゾフルーザを使うことにした。
「ゾフ・ルーザ!!」
「やったなぺけぴー・・・!」
「待てイコプ・・・ダメだ、やつらのHP・・・!全く減ってない!この呪文、本当に効果があるのか!俺はアシエンにがせねたを掴まれちまったのか?」
「いいや、よく見ろぺけぴー!」
「はっ・・・奴らの・・・増殖が止まっている・・・!?」
「気付いたようだな・・・ぺけぴー・・・!そう、ゾフルーザのデバフ効果は・・・奴らの増殖を封印する効果なんだ!」
アクション名:ゾフルーザ
キャストタイム:Instant
リキャストタイム:不要
消費金額:4789円
効果:対象に「増殖抑制」を付与する。
効果時間:約4日
「さあ・・・奴らの増殖が止まった今、お前の斧の力を見せる時だ、ぺけぴー!」
「うおおおおおお!!!」
バフン!バフン!!
バフフフーン!
「蛮神インフルエンザ・・・圧倒的に、討伐完了!」
「やったな・・・ぺけぴー・・・お前こそ真の光の戦士だ・・・」
タミフル
「やったぜイコプ・・・だがおかしいんだ聞いてくれ。先ほどインフルエンザを倒した喜びの祝杯をあげようと、いきつけのBARに入ったんだ。そうしたら俺の財布にあった5000ギルがなくなっており、わずかな211ギルしか残っていなかった。俺は泣きながらミルクを注文した」
「気付いたかぺけぴー。それが、禁術ゾフルーザが禁術たる由縁の一つ・・・その秘術は一度使用するたびに4789ギル奪われるんだ」
「なんてことだ・・・俺の日給は3000ギル。今回の報酬を加えても、もうゾフルーザを使うことは・・・できない・・・」
その時だった。
「グルォオオオオ!!!!」
「ま、また出やがった・・・!蛮神、インフルエンザ!」
「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」
「ちくしょう・・・もう、ゾフルーザは使えねえ・・・俺の冒険もここまでかよ」
「諦めるなぺけぴー!!お前には、まだあの秘術が残されているじゃないか!」
「はっ…そうだ。まだ俺には、これがあった!!」
「タミ・フル!!!」
「やった・・・発動したぞ!そしてこの様子・・・さてはタミフルも、増殖抑制効果か!?」
「そうだぺけぴー・・・!そしてこの秘術タミフルは、その発動に必要な金額は、約267ギル!」
アクション名:タミフル
キャストタイム:Instant
リキャストタイム:半日
消費金額:1回 約267円
効果:対象に「増殖抑制」を付与する。
効果時間:半日
「安い!!!この勝負、お釣りが出るぜ!俺の・・・勝ちだぁああああ!」
「って・・・お、おい!タミフルのデバフが・・・消えた!」
「ぺけぴ・・・そうだ・・・タミフルは、ゾフルーザと違って、効果の持続時間が短いんだ・・・」
「じゃあ、俺は一体どうすれば・・・!?」
「だが安心しろぺけぴー!このタミフル、効果持続は約半日!半日おきに、つまり朝夕でリキャストすれば、このデバフ、問題なく継続させられる!!」
「天才かイコプ。ならばこの勝負、俺の勝ちだ!!!タミ・フル!!」
「そして半日起きにリキャストを忘れない中で、俺の斧の切れ味を食らうがよい!!」
バフフフフフーン!!
「蛮神インフルエンザ・・・圧倒的に、討伐完了!」
「やったな・・・ぺけぴー・・・お前こそ真の光の戦士だ・・・」
ゾフルーザ耐性
「やったぜイコプ・・・半日ごとにリキャストで5日間戦ったから、合計2720ギルかかっちまったが、ゾフルーザよりは安くついた。これで今夜からはHOTなベイブとテキーラを飲み明かすことができそうだ」
「やったなぺけぴー。ゾフルーザ、そしてタミフル。だが、この二つの禁術を会得したお前に、もはや敵はいないってわけか」
「しかし意外だったな、ゾフルーザもタミフルも、奴を破壊する魔術ではなく、増殖を抑える効果だけだったなんて」
「その通りだぺけぴー。どちらの禁術も、インフルエンザ自体を殺すものではない。あくまでインフルエンザを倒すのは、お前の自己免疫力・・・いや違った、お前自身の斧ってわけだ。だからこそ、二つの魔術どちらを使っても、蛮神討伐までの時間はほとんど変わらないと言われているのさ」
「納得だイコプ。さあ、もう俺たちに敵はいない、さっそく祝杯にカルアミルクを注文しよう」
「そうだな。しかし、実は俺はまだお前に伝え切れていないことが・・・」
「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」
「また、でやがった!!!しかし今日の俺はお小遣いをもらえる日だったわけで、めちゃくちゃ懐がHOT!!リキャストが面倒臭いタミフルより、リッチにゾフルーザで勝負を決める!」
「ま、待てぺけぴー!」
「ゾフルーザ発動!さあ、インフルエンザよ、俺の斧の前に・・・。な、なんだ?様子がおかしいぞ・・・」
「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」「グルォオオオオ!!!!」
「おいおい・・・どういうことだ・・・ゾフルーザのデバフは入ってるのに、全然増殖が止まらねえ!」
「ついに、現れちまったか・・・そいつは、蛮神『ゾフルーザ耐性インフルエンザ』だ・・・!
「耐性・・・だと!!!」
「そうだ、どんな蛮神にも、耐性がつくことがある・・・。アクションは使っているうちに、入りにくくなるだろう!あのスタン耐性とかと一緒だ」
「確かに・・・!じゃあ、タミフルも同じか?!」
「タミフルも、確かに耐性は付くことがある。だがなぺけぴー、ゾフルーザはタミフルよりも遥かに耐性がつきやすいと言われているんだ!」
「何ーー!!!」
「そのため現在までの報告では、およそ1−2割の蛮神インフルエンザがすでにゾフルーザ耐性となっている・・・さらに、5歳以下の小児に限って言えば、5割以上効かないと言われているくらいだ!」
「なんてこった・・・高い金を払ってまで、効かない可能性があるなんて・・・こんなことなら、タミフルにしておけば良かった・・・。ちくしょう、これじゃあもう、この蛮神インフルエンザに勝てるわけがない。俺の冒険譚は、もうここまで・・・」
「ぺけぴー・・・目を覚ませ!」
パァン!!
「痛・・・」
「ぺけぴー・・・ゾフルーザが効かないから・・・タミフルが効かないから・・・勝てない?!馬鹿野郎!お前はこれまで、そんな禁術に頼って蛮神を倒してきたのか?!お前のその斧は、何のためにあるんだ!?」
「イコプ・・・そうだった。俺、目を覚ましたぜ。禁術などに頼らなくても、俺は俺自身の力で・・・この蛮神を、倒す!!」
「オラアアアアア!!!」
「グルォオーーー!!!」
「ドラララララララララ!!!!」
「グ、グルォー・・・!!!」
ダンッ!!!
「蛮神インフルエンザ・・・圧倒的に、討伐完了!」
「やったな・・・ぺけぴー・・・そうだ、ゾフルーザにしろ、タミフルしろ、結局は討伐までの時間を半日から1日程度早めるだけと言われている・・・。そもそも増殖抑制効果しかないのだから、それも納得なはずさ。そもそもインフルエンザ自体、それほど強力な蛮神ではない。自分自身の体力を信じて、秘術に頼らず戦うということも、十分選択肢にあがるのさ」
「半日から1日だけ・・・そうだったのか・・・では、ゾフルーザも、タミフルも必要ないってことか?」
「いや、そうではない。光の戦士たるお前だからこそ倒せたインフルエンザだが、ご高齢の方、持病のある方、免疫力が低下している方は秘術の手助けが必要となることもあるだろう。しかし、あまりに秘術を過信しすぎるのも良くないということさ」
「わかったぜイコプ・・・秘術を上手に利用しつつも、大切なのは、俺自身ということだな!!!」
戦いを終えて
光の戦士ぺけぴーによって、エオルゼアの蛮神インフルエンザは討ち取られた。
しかし蛮神インフルエンザはしぶとい。
蘇ったインフルエンザはいつ何時、あなたに魔の手を伸ばそうとするかもしれない。
そんな時、戦うのはそう・・貴方自身なのだ。
「どうかそのときは…お大事にしてくれよな!!!」
完
画像提供:ぺけろぐ
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